Zend_Config は、アプリケーションの設定データを
簡単に使用できるようにするために設計されたものです。
階層構造になったプロパティを使用して、設定データを簡単に
アプリケーションに読み込めるようになっています。
設定データは、階層構造のデータ保存をサポートしている
さまざまな媒体から読み込むことができます。
現時点で Zend_Config が提供している設定データアダプタは
Zend_Config_Ini
と Zend_Config_Xml
の二種類で、テキストファイルに格納された設定データを使用できるようになっています。.
例 5.1. Zend_Config の使用例
通常は、Zend_Config_Ini
あるいは Zend_Config_Xml
のようなアダプタクラスを使用することが想定されています。
しかし、もし設定データが PHP の配列として存在するのなら、
単にそれを Zend_Config のコンストラクタに渡すだけで、
シンプルなオブジェクト指向のインターフェイスを使用することができます。
<?php
// 設定データは配列で渡されます
$configArray = array(
'webhost' => 'www.example.com',
'database' => array(
'type' => 'pdo_mysql',
'host' => 'db.example.com',
'username' => 'dbuser',
'password' => 'secret',
'name' => 'dbname'
)
);
// 設定データに対するオブジェクト指向のラッパーを作成します
require_once 'Zend/Config.php';
$config = new Zend_Config($configArray);
// 設定データを表示します (結果は 'www.example.com' となります)
echo $config->webhost;
// 設定データを使用してデータベースに接続します
$myApplicationObject->databaseConnect($config->database->type,
$config->database->host,
$config->database->username,
$config->database->password,
$config->database->name);
上の例で説明したように、Zend_Config を使用すると、
コンストラクタに渡されたデータについて、
階層化されたプロパティの形式でアクセスできるようになります。